棚卸立会の現場に初めて1人で行かされる監査法人スタッフにアドバイス

監査実務・転職
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こんにちは
がんじがらめです。


今回は、

棚卸立会の現場に初めて1人で行かされるかわいそうな、、
監査法人スタッフに簡単にアドバイスをしていきたいと思います!


不安でしょうがないとおもうので。。
少しでもこの記事でお役にたてればと思いまして。

ちなみに、、棚卸立会の用語を改めて確認しましょう。

棚卸資産(商品・製品・原材料・仕掛品など)を有する会社は、事業年度末に倉庫などに保管されている棚卸資産の数量を数え、帳簿の記録と一致しているかどうかを確認している。この作業を、実地棚卸と言い、会社が行う実地棚卸の現場に監査人が同席し、その実施状況を視察、あるいは一部について実際に監査人自身がカウントすることによって、在庫数量の妥当性を確かめることを、「立会」と言う。 棚卸資産は様々な場所に保管されているので、食材であればマイナス30度の倉庫の中を歩き回ったり、石油であればタンクの上に乗って確認したり、棚卸立会は、体力・気力も必要な手続なのである。

日本公認会計士協会 HPより引用



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初めての棚卸立会についてアドバイスします

初めてなのに棚卸立会に1人で行く可能性もある

そもそもだが、スタッフ1年目が初めての棚卸立会で1人で行く可能性もたまにあります。


・人手が足りない場合
・マネジャーが急に他社で炎上したため、あなたの同行者がいなくなった場合


などが主な理由ですかね。

一方で、棚卸立会に会社の「監査役」が同行する場合は
さすがにパートナーやマネジャーも同行してくれると思います。


今回の記事では、1人で緊張しているスタッフに向けての最低限の所作を共有できればとおもいます。

現場についたらまずはクライアントに作業内容の説明

現場についたら、まずはクライアントの担当者に挨拶と簡単な作業説明をするとおもいます。


クライアントの担当者は倉庫マネジャーの方が多く、会計的な用語にあまり慣れていない場合もあり得ます。

そのため、作業を説明するときは、
監査実務でおなじみの「カットオフ」「期間帰属」「テストカウント」などの専門的な用語の使用はできるだけさけて、もっと嚙み砕いて説明してあげると担当者の理解もスムーズになるかとおもいます。



嚙み砕いて説明するためには、あなたが作業を理解していないとできないため、
棚卸立会前に、会社に作業説明の練習や用語の確認をしましょう。1人予行練習です。


ちなみに、棚卸立会の作業の大まかな流れは以下の様になります。

①あいさつや本日の作業説明
②事前依頼資料の確認(カットオフ資料や、棚卸リストなどの確認)
③質問(預け品や預かり品の有無や保管状況など定型的な質問)
④会社の棚卸立会 & 監査人のテストカウント
⑤講評

(②~④は順不同)

テストカウントと定型的な質問について


棚卸立会当日で最も重要な手続が「テストカウント」です。

あなたのチームの方針で決められたテスト件数を必ずテストしましょう。

この作業は、特に説明することが無いですが、クライアントによってはテストカウントが大変な場合がありますが、あなたは粘り強くなる必要があり、クライアントに協力をもらいながらその日の当日にサンプルテストを完了するようにしましょう。

次に「質問」ですが、
クライアントに確認する質問項目自体は
あなたの所属する監査法人に質問リストが必ずあるはずなので、それをプリントアウトして
質問するだけです。難しいことはないです。


しかし、質問リストにはクライアントにとっては聞きなれない言葉があるので、
事前にクライアントにもっとわかりやすく質問できるよう事前練習をしておきましょう。

ということで、「テストカウント」と「質問」については
棚卸立会に行く前に事前にイメトレができるのでこちらの手続きについては
そこまで不安にならなくてもいいとおもいます。

カットオフ資料について

突然ですが、スタッフのあなたは棚卸での「カットオフ資料」について

会社に依頼する資料をイメージできていますか??

もしできていなければ、当日にクライアント説明ができないため

カットオフ手続とカットオフ依頼資料についても事前に先輩に確認したり前期調書を閲覧などして
確認するようにしましょう。


せっかくなので棚卸立会のカットオフ手続をここで簡単に説明しておきます。

目的は、棚卸在庫の期間帰属を検証するもの

依頼資料としては、期末日前後の仕入と出荷に関する外部証憑と関連する会計伝票

手続:例えば、期末日後の最初の出荷をサンプルとして抽出し、それが監査対象年度の棚卸製品と売上に含まれていないか証憑と会計伝票を照合して、検証します。

これを、期末日前の仕入と出荷、期末日後の仕入と出荷についてそれぞれ検証するのです。
これにより棚卸在庫の期間帰属の妥当性を検証していきます。


イメージはわかりましたでしょうか??

依頼資料については前期調書などで確認していきましょう。

それと、カットオフ資料ですが当日は期末日前の資料は入手できるとおもいますが
期末日後は当然ですが棚卸立会の後日に入手することになります。

スタッフにとって最も悩ましいなのが「講評」の時間


テストカウント、質問、依頼資料の入手が完了したら
最後にクライアント担当者に棚卸立会について監査人の「講評」の時間があります。

ところが、

何を言えばいいのかわからない

と初めのうちは思うかもしれないので以下の視点をもってもらえると講評での発言がスムーズになります。

・テストカウントの実施状況は良好だったか
・在庫の管理状況は良好だったか
・クライアントの棚卸はマニュアルどおりに行われていたか
(たとえば2人1組でチェックしていたか、など)

このような視点をもって淡々と発言するようにしましょう。


また棚卸立会前に、マネージャーにも相談できるとよいとおもいます。

はじめのうちは緊張するとおもいますが
何度も棚卸立会をしていけば
講評なども慣れていきます!!


それでは、初めての棚卸立会が上手くいくこと応援しています!!
ありがとうございます。

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